陶芸の話
私の知ってる限りを載せています。
 陶 芸 の 土 

地下にある粘土質の土は陶芸の土になりません。
難しく言えば可塑性がなく、成形に向いてない
簡単に言えば形にしても、乾燥後、崩れたり
800度の温度で素焼き「植木鉢のような焼き上がり」で耐えません。
1240度の本焼きでは原形を保ちにくく
上薬「釉薬」を掛けたりすると釉薬に負けやきものになりません。
水が漏ったり、水に浸すと形が崩れたりします。

茶道具の楽焼きは水に浸すと形が崩れるほど
繊細な作りと素材を生かした 利休の心得です。
土器程度だったらなんとか形は残ります。

陶芸の土は産地で掘り起こし、手間を掛け陶土にしましたが
今は信楽の製陶土メ−カが主でしょう。

陶土の材質により、中国から原土を輸入し、加工しています。
良質の保持のため、海外からの原土の輸入はいたし方ないでしょう。
白土でもメ−カにより特色があり、色合いや焼き上がりは違います。
年々より白い土は難しく、より白い土は希少価値のあるものです。
月産100トン級の製産メ−カでないといい白土は出来ません。

当然、赤土はメ−カの特色がよく出ています。
窯焚きによって、色合いや風合いの違いは微妙にあり
だいだい赤土で10種類以上はあります。
多い種類を精土しているメ−カでは30種類はあります。
なぜ、そんなにあるかは窯焚きによって違いが明らかにあるからです。

赤荒土 還元焼成  薄赤土 酸化焼成

私は陶土メ−カに修行程度にいましたから、原材料の区別から
製造過程・加工課程もわかるので、陶土の関してはちょっと自信があります。
安定して良質の素材・成形しやすく、作りやすい
焼き上がりが納得の出来る土を選びます。
当然、作る作品によって、異なります。

作り手は土に合わした制作行程を選びます。
一般の陶芸教室は流通価格と在庫維持を主に購入していますので
先生が使う土と生徒が使う土を変えるのは、
先生と同じ風合いの作品に近づかれるのを嫌うからでしょう。

 窯 

燃料によって窯は仕組みや設置場所も変わります。
最近の主流は電器窯です。 三相動力が必要不可欠です。
使いやすく、間違いなく温度が保てるからです。
小型窯は上扉開きが多く、特に電器窯は標準ではこの扉です。
窯入れ、出しにちょと辛いものがあります。腰が痛い
窯入れの際、サイドいっぱいに詰めやすい利点はあります。
灯油窯は難しく、窯に使われている感覚です。

灯油窯 上扉開き  素焼きは重ねてつめても大丈夫。

本焼き前、窯入れ  本焼き後、窯出し

灯油窯 38万〜60万円 窯にすると手軽な価格です。
その他 棚板 支柱 温度計等で約15万円は必要です。15〜20年は使えます。
設置場所によって煙突の費用 1m 8千〜1万円の費用 大体5m程度が最低必要
燃料費 素焼き 8g〜10g 本焼き 22g〜30g 13K程度
カロリ−制御と時間と場所「煙の問題」で設置場所がネックになります。
山の中の小屋だったらいいでしょうが 環境的には問題が多く、相応しくありません。
費用は安く、手軽な窯ですが。
焼き上がりが難しすぎます。

灯油窯 横開き  灯油窯 横開き

穴窯や登窯も同じく、維持費が相当かかります。
作家活動されている方もよく使うのは電器窯です。
私は違います。と言う方に限って、裏に電器窯があります。
電器制御で温度調整が自動 もっとも現代に恵まれた道具の一つです。
電器の基本料金は少し高額ですが、200ボルト三相の動力が必要です。

家庭用100ボルトでも焚ける窯 うそです。すぐ限界を感じます。
そんなオモチャを進めるメ−カ・材料店は信用出来ません。
1240度という高温の領域です。

電器窯 横開き  電器窯 横開き

現在使っている窯の完成写真です。
通常は天井から電対を入れますが、表扉で2点で温度計を入れる時もあります。
横開きは費用の点では高くなりますが、窯詰めが楽です。これ重要です。
電器窯 70万〜100万円 自動焼成装置にすると30万UPです。
その他 棚板 支柱 温度計等で約15万円は必要です。15〜20年は使えます。
窯の中の電熱は消耗品ですから使用度によって、張り替えが必要です。
動力工事費 場所により10万円前後 電信柱の遠近によって変わります。
最低でもブレ−カや工事費等で6万円は必要です。電信柱から家まで2M程度
15KWで 基本料金 月額1.1万円 素焼き 3〜4千円 本焼き 5千〜8千円
初窯で作品を焼く前に、中のレンガや棚板にカロリ−が取られますから
作品に温度行き届かない結果になります。初めから完璧に焚けません。

窯焚き 1段目  窯焚き 2段目

窯焚き 4段目  窯焚き 7段目  窯焚き 最上段

窯だし

ガス窯 窯は低額です。ブタン使用ならもっともいい条件です。
プロパン使用は管理次第です。冬は大変です。
ガス窯は月平均3回の素焼き 窯焚き時間 8時間程度
本焼きなら月5回 窯焚き時間 14時間程度を経験しました。
素焼き・本焼き 含めて通算200回はしてました。

今は電器窯ですが自動制御で窯焚き時は寝ています。
タイマ−で点火 翌日には温度が上がり自動で除冷しています。
電器窯は便利です。疲れが違います。寝ていますので。

窯の導入は大きなポイントです。
窯のメ−カや材料店で慎重に選び、アドバイスを得てください。
出来れば導入される窯を使っている方を紹介してもらい
研究してください。導入すると焚き手次第です。
1240度という高温の領域です。窯製造メ−カも同じ窯は出来ません。
手作業での窯作りです。同じ調子の窯は作れません。

 道 具 

成形するための道具は電動ロクロや手回しロクロ以外は
自作が多く、材料店の道具はちょっと違います。
道具に合わして作るのには便利です。
道具は作っていく内に解るもので、用意するのは
最低限を備えれば十分です。
手回しロクロ 作る大きさ、置き場所によってサイズを選ぶべきです。

手回しロクロを使って 電動ロクロで体験 

手回しロクロは直径22cmは最低限ほしいところです。
道具は最低限を備えれば十分です。

 陶 器 の 取 扱 い 

土で成形した陶器は石では無く、土です。
購入時には熱湯で約20分程度、たきあげて下さい。
除菌と衛生を保つ為です。
水分を含みやすいので、使用後は十分乾燥させてから収納してください。
梅雨時は良くカビの発生原因になります。
また、生ものや酢の物を盛る場合は、水に浸してから使用してください。
生臭さや臭いが付きにくくなります。

萩系の品物は還元焼成で「ふ」または「御本」 これはピンホ−ルが原因です。
このピンホ−ルから水分が生地に染み、萩の七変化が起こると言われています。
長年使い込んだ萩焼きは生地が水分や気候の変化で起こる陶器の「金属疲労」
特に湯飲みは良く使い、茶渋や水分がついて起こると言われています。

高級料亭や料理旅館ではお客様や料理により器を用意します。
使用前と使用後で約3日間は器への手間をかけます。
見て感じ、食する心づくし 和食器の風情と文化でもあります。

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